2015年2月9日月曜日

完璧主義では、英語は使えない

東京駅丸の内正面通りからの夜景

Cited from 日経ビジネスオンライン
URL : http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100906/216126/?P=1

「正しい英語」と「使える英語」は何が違う?英語が公用語になっている組織で働いた実感


完璧主義では、英語は使えない

 英語が世界のビジネスの共通言語となっている理由の一つとして、分かりやすくストレートに表現できる便利な言語という側面がありそうだ。例えば、日本語にあるような敬語は存在しない。フランス語やドイツ語でさえも、「あなた(You)」と声を掛ける際に、尊敬や年上の人に使う場合と親しい人に使う言葉は異なる。

 英語はドイツ語やフランス語にある複雑な動詞の活用もないため、一見、簡単に思える。ところが、複数のヨーロッパ言語を勉強した人に言わせると、英語の文法などは法則に当てはまらないことが多く、その都度、暗記しなければならないのだという。発音なども、異なる語源により違う発音をするので、これもやはり暗記せざるを得ない。最初は簡単かもしれないが、使いこなすレベルが高くなっていくと難しくなる言語なのだそうである。

 この話を聞いて、私自身も思い当たる節がある。冠詞(「the」「a」)の使用法である。英語の綴りを間違えることはほとんどないが、冠詞だけは長い間苦しめられている。今でも、必要なところにつけなかったり、必要でないところにつけてしまったり・・・。文法書などを見ると何ページにもわたって使い方のルールが書かれているが、とても曖昧である。

 実は英語は例外の用法が多いのである。従って、暗記する以外に完全にマスターすることは難しい。英語を話す時には、日本人は完璧主義を忘れるべきだと私は考えている。

 25年近く欧州企業で働き、英語を使っているという私のキャリアから、最初からバリバリ英語を使いこなせていたのだろうと思う読者もいらっしゃるかもしれない。とんでもない。私の上達は遅いほうかもしれない。

 日本の公立高校を卒業して、そのままアメリカの米ハーバード大学で4年間勉強したのだが、学部を卒業する頃になっても英語を話す時は緊張した。本を読むのに忙しくて、あまり会話などしなかったせいかもしれない。大学時代の友人は私のことをとても無口な人だと思っていたようだ。

 結局、英語を普通に話せるようになったのは、大学を卒業して何年も経ってから、ビジネススクールを卒業する頃だった。そうであっても、仕事において本当に重要な文章を英語でまとめる場合は、英語を母国語とするネイティブの人に文章を校正してもらっている状態だ。

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