私の著書である『Fランク大学出のボクでもスマホで洋楽聞いてTOEIC905点、今や海外営業マン! 英語マスター法』(工藤政春著、主婦の友社)より、洋楽英語学習の実践方法をご紹介させていただきます。
なぜ、洋楽英語学習の教材に最適なのか?
- 音楽は言語能力を上げる
- 音楽は脳科学的に良い教材
- 発音が改善される=リスニング力が上がる
- 音楽を使えば英語の記憶能力を高められる
- 洋楽の歌詞は高度で実用的な英文を習得できる
- 第二言語習得学(SLA)に基づいた学習ができる
1.音楽は言語能力を上げる
音楽が第ニ言語習得の助けとなる科学的根拠がたくさんあります。洋楽を聴くことによって、リスニング、文法、スペリング、口語表現など覚えられます。
洋楽を英語学習に取り入れて先人たち:小林克也氏、アーティストのKnaanなどがいらっしゃいますし、OECDが1990年以降の研究成果をまとめ、『脳からみた学習――新しい学習科学の誕生』の中でも「音楽は言語能力や 論理能力を高める可能性がある」と述べられております。
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2.音楽は脳科学的に良い教材
医学博士の加藤 俊徳氏によると、 絶対にNGな教材選びは、「興味のないトピック(話題)」の英文で勉強することだと言います。脳は、自分が興味のある情報に対しては、脳の伝達系脳番地が非常によく働くからです。つまり、脳は「その情報を聞きたい、読みたい状態」ときに、もっとも学習効果が高くなるのです。
リスニングやリーディング練習の際、面白いと思える教材「だけ」を徹底的に見ることを心がけるようアドバイスをされております。興味がないと感じてしまうと、脳のリスニング力やリーディング力がとたんに落ちてしまうとのこと。また、興味があるジャンルというのは、それだけ「背景知識」も豊富りますし、好きなジャンルで学ぶときに脳番地は強く活性化するとのことです。私自身、洋楽の歌詞に対する強い興味により、英語を克服し、TOEICで900点を達成し、英語で仕事ができる程度になりました。
3.発音が改善される=リスニング力が上がる
人の脳は自分で発音できない音は聞き取ることが出来ません。発音できない音は、雑音として処理されてしますので、正しい発音を覚える必要があります。私も発音を習得したことにより、学生時代にTOEIC560⇒TOEIC830へスコアUPした経験があります。洋楽を聞くこと歌うことで、英語のリズム、発音、イントネーション、アクセントなどを改善させることが可能です。
4.音楽を使えば英語の記憶能力を高められる
メロディーを聞けば自然と口ずさめる歌があるように、音楽と記憶力には深い関係があります。トラックとリリックスは人間の感情に大きく影響を与え、頭の中で好きな曲がリピートされているときがあります。
好きな洋楽の歌詞を集中して聞いていると、その歌詞に使われているボキャブラリーや文法・表現が自然と覚えられ、深く記憶に刻まれます。ラブ・ソングなどその時の自分のモードや状況によって共感できる曲は自分の感情と共に深くその曲の歌詞を記憶することができます。
また、映画を見るより音楽を聞くことを勧めるのは、音楽を聞くことの方が反復性が高いからです。音楽はスマホがあれば、いつでもどこでも聞くことができます。音楽は間隔反復を実行しやい教材となります。
間隔反復は、学習内容を記憶に刻むための記憶術として実証されている方法です。やり方は、学習した単語やフレーズを、間隔を開けて繰り返すこと。曲を間隔は短めに開けて繰り返し聞き続けることで、間隔が開いてしまっても、記憶が保持されます。
5.洋楽の歌詞は高度で実用的な英文を習得できる
洋楽の歌詞にはスラングが使われていたり、文法的に正しくない歌詞が多く使われているイメージがある方がいると思いますが、実際、ヒット曲の多くには文法的に高度で正しく、ネイティブが日常生活で使う実用的な表現が多く使われています。
Bruno MarsやTaylor Swiftの歌詞で関係代名詞や過去完了を覚えられますし、それらの知識はTOEICやビジネスの現場で大いに応用可能です。
6.第二言語習得学(SLA)に基づいた学習ができる
日本の英語教育に欠けているのが音声学習中心の学習方法です。言語は、文字より先に音が来ます。「英語を声に出す」「英語を聞く」という音声学習中心のアプローチは、言葉を学ぶうえで本当に必須なプロセスであり、日本の英語教育現場で大きく欠けていることだと思います。
第二言語習得学・SLA(Second Language Acquisition)が推奨する「興味があり意味の分かる英語=洋楽」の大量音声インプットをする。そして、一緒に口ずさむ・歌うことによって音を聴く → 理解する → 声に出す → 聴く(耳) → 理解する(脳) → 声に出す(口)とひたすらループさせていくこと(音声ループ・Speech Chain)が、英語専用の言語中枢をつくります。またTOEIC高得点獲得者ほど声に出して英語を学習しているのです。
必要な道具は2つだけ
- スマホ
- イヤフォン or ヘッドフォン
1. 好きな洋楽を見つける
まず最初に大切なのは、「大好きだから、歌詞の意味を知りたい」と思えるような曲に出会うこと。ちなみに「どんなジャンルの音楽でもOK」だと著者が断言しているのは、「興味のある英語の大量インプット」が効果的だからです。
全米トップチャートのトップ10を毎週チェックしていれば、必ず大好きな曲、感動する曲、心を打たれる曲、元気な気分になれる曲に出会えるはず。そして、それらの歌詞名と曲名を検索し、YouTubeで試聴してからiTunesで購入すればいいということ。(24ページより)
・洋楽を好きになり、その音楽やアーティストのことを知りたいがために英語を学んで、英語ができるようになった方が多くいます。
・英語を苦手とする学生たちを教え始めたとき、この点に大いに頭を悩ませました。そして、それこそ懸命にあれこれと試行錯誤してみました。その結果、「ほぼ100%うまくいく」と確信を持てる素材にたどり着くことができたのですが、それが映画や洋楽でした。
2. 曲を手に入れ、スマホにダウンロード
好きな曲をiTunesで購入してすぐにスマホに入れるのは、いうまでもなく、すぐに聴ける環境をつくるため。英語学習の敵は「学習の抵抗感と継続性」なので、好きな曲を聴くことで抵抗感をなくせばいいということ。いつでもどこでも気軽に聴けるなら、学習を続けていきやすいわけです。
また、iTunesで曲を手に入れれば、曲をプレイしながらWeb上で歌詞を見ることができるため、たしかに便利かもしれません。(30ページより)
3. とりあえず聴く
学習が目的だとはいえ、初めはただ楽しんで聴けばいいそうです。ここでのポイントは、純粋に「なにを歌っているのだろう?」と思いながら聴くこと。好きな洋楽の歌詞や内容を知りたいと思えば、英語学習への取り組み方も変わって当然。興味のある英語を大量にインプットすることが重要だという考え方です。(30ページより)
4. 歌詞を手に入れる
次のステップは、歌詞カードを見て答え合わせをするように、「こういう内容だったのか」と理解しながら聴いてみること。楽曲の歌詞は簡単に検索できますし、「AZ Lyrics」や「Metro Lyrics」のような歌詞サイトもあるので便利。なお「Metro Lyrics」はアプリでもダウンロードが可能なので、より歌詞が読みやすい著者は説明しています。(31ページより)
5. 歌詞の意味を調べる。意味のわかる英語を聴く
洋楽を通じて英語を学ぶ場合、歌詞を見ながら意味を理解して聴くことはとても大切。「聞き流し」だけではリスニング能力アップにはつながらないため、流れてくる英語を文字でしっかり確認しながら聴くことが大切だということ。
すると次第に、歌詞の内容がイメージとして感じられるようになってくるといいます。そして歌詞の深い部分まで感じられるようになれば、大好きな曲をもっと好きになれるというメリットが。なお、この段階で日本語に訳す必要はないと著者は説明しています。(34ページより)
6. 歌う・復唱=音声ループ(Speech Chain)を回す
声に出すことの目的は、英語中枢をつくるための音声ループ(聴く → 理解 → 歌う → 聴く)を回すこと。耳 → 脳と意味のわかる音を聴いてきたら、次に口に出すことによって音をループさせ、再度、自分で発した音を耳 → 脳へループさせる。この繰り返しによって、「英語脳」をつくり上げていくというわけです。
語学の達人たちは、英語が聞こえてくると自然に復唱する習慣が身についているのだそうです。復唱することで英語を雑音から救い出し、言語中枢がつくられることを経験でわかっているということ。著者自身も、洋楽に合わせて歌ったりラップしたりし、歌詞を復唱することによって少しずつ聴き取る能力を上げていったのだといいます。(39ページより)
・中学生時代のアマチュア無線と高校時代以降のバンド活動を通じての「英語の口真似」が、結果的にリスニング能力を高めてくれたようだ
7. 正しい発音で歌う
人間の脳は、自分で正しく発音できない音を認識できない(聞き取れない)ので、声に出す時はなるべく正しい音で発音するように心がけることが重要。この積み重ねが、のちのち大きな差になっていくといいます。(40ページより)
8. ひたすら繰り返す。聴く → 理解する → 声に出す
この段階のポイントは、次のとおり。
聴く → 理解する → 声に出す → 聴く(耳) → 理解する(脳) → 声に出す(口)
つまり、上記1〜7を繰り返すということです。興味のある音を、耳 → 脳 → 口 → 耳...点とひたすらループさせていくことが、英語専用の言語中枢をつくるという考え方。好きな曲とどんどん出会い、曲をおぼえていくと、類似の単語に何度も出会うことに。そのため単語力が雪だるま式に増えていくというわけです。(40ページより)
補助トレーニングを行なう
上達の速度を高めたいのなら、英語マスター法以外に、寝る前の10~30分、または隙間時間を利用し、
1.発音
2.日本語 → 英語へ、声に出しながら英作文する
3.単語を音でおぼえる



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